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外耳炎

公開日: 2016-09-06
更新日: 2024-02-20

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石田 芳也 医師

外耳炎とは

耳の中は、外側から順に外耳、中耳、内耳に分けられます。このうち外耳は、鼓膜の手前の部分にあたります。外耳炎は、この外耳部分に細菌などが感染し、炎症を起こす疾患です。特に、外耳でも耳の穴の中の部分(外耳道)の皮膚は非常に薄いため、刺激に弱く、傷がつきやすいのが特徴です。

原因

頻繁な耳掃除などにより、外耳にできた小さな傷から、細菌などが感染して炎症が起こります。また、外耳に傷がある状態でプールや海などに入ると、清潔ではない水が耳の中に入り、感染を起こす可能性があります。

症状

主に以下のような症状があります。炎症がひどくなるほど、痛みなどの症状が強くなって日常生活にも支障が出る場合があります。
 
〇 主な症状

  • 耳のかゆみ
  • 耳の痛み
  • 耳だれ
  • 耳鳴り
  • 耳の閉塞感

など

検査・診断

問診や視診で、症状の有無や耳の内部の炎症の状態などを確認します。耳だれの症状がある場合には、原因菌を特定するために、専用の綿棒で耳だれを採取する検査(細菌培養検査)が行われることがあります。

治療・治療後の注意

まず、たまっている耳あかや、耳だれなどの分泌物を取り除き、耳の中を清潔な状態にします。症状が軽い場合は、耳の中を清潔に保つことで自然に治っていきます。状態によっては、抗生物質やステロイドの塗り薬や点耳薬を使用します。重症の場合は、抗生物質の飲み薬などが使われることもあります。
 
治療中は、さらなる細菌の侵入や炎症の悪化を防ぐために、薬を塗る目的以外で耳の中を触らないようにしましょう。

予防

外耳は刺激に弱く傷ができやすいため、耳の中を触りすぎないことが予防につながります。特に、頻繁な耳掃除は、外耳を傷つける原因になりやすいです。また、外耳には、耳あかを自然と耳の外に排出する働きがあるため、基本的に耳掃除は必要ありません。もし、耳掃除をする場合も、耳の穴の入り口から1cm程度の範囲で、頻度も2週間に1度程度にとどめるのがよいでしょう。

医師紹介

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石田 芳也 医師
2004年 旭川医科大学大学院卒業

2014年 北見赤十字病院。耳鼻咽喉科専門医(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)、がん治療認定医(日本がん治療認定医機構)、補聴器相談医(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)。専門分野は頭頸部がん、頭頸部外科、内視鏡下甲状腺手術、甲状腺疾患。